年次有給休暇の買取り

毎年、勤続年数や出勤率に応じて付与される年次有給休暇
皆さんは、どのくらい取得できていますか?

1.日本の有給休暇の今

世界と比較し、日本の有給休暇取得率がきわめて低いのはご存じかと思います。そんな残念な状況を打開するため、2019年4月から年10日以上の年次有給休暇が付与される方について、付与日から1年以内に少なくとも5日分を取得させるよう会社に義務付けられました。


2.有給休暇の買取り

そうは言っても、100%取得できる方はまだまだ少なく、取得できないまま時効の2年を迎えることが多いのではないかと思います。では、取得できなかった分は、会社に買い取ってもらえるのでしょうか?

日本では、有給休暇の買取りは原則禁止されています。心身の疲労回復のために休むことが目的なので、お金で解決してしまうと意味がないからです。ただし、例外的に下記のケースでは認められています。買取るかどうかは会社の判断によります。

①退職によって消滅してしまう有給休暇
②法定以上に付与した有給休暇
③時効により消滅する有給休暇

参考までに、他国のルールも見てましょう。
フランスは、会社が社員を強制的に休ませる義務があり、翌年度への持ち越しや買取りは原則できないようです。一方、中国は、未消化分を会社が通常の給与✖3倍の金額で買い取らなければなりません。


3.これからのために

いくら制度が充実していても実際に利用できなければ、かえってモチベーションは下がってしまうものです。

周囲の有給休暇を取得しやすい勤務先の共通点を探ってみると…
・お客様が外資系企業メイン
・二人以上の担当制
・業務スケジュールをある程度調整しやすい
・業務の進捗が部分的でも見える化されている
・育児、勉強、趣味などを仕事と両立させたい人が多い

お客様の理解、業務の体制、周囲の価値観あたりにヒントがあるかもしれません。
皆さんの職場では、有給休暇取得率アップのためにどんな工夫をしていますか?